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PEACEis 現在も続く内戦に苦しめられている中央アフリカ共和国。
アフリカの友人たちのために友人たちのために笑顔の溢れる未来を溢れる未来を創る持続可能な平和支援プロジェクト「PEACEis___ 」

戦場取材記より〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 当たり前になる日まで 彼女の優しい笑顔を見ていると、ふとそんな昔のことを思い出した。

お金はもちろん大切だ。家族が生きていくためには必要だ。
でも...
きっとお金より大切なものもある...
15/10/2026

戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
当たり前になる日まで
 
彼女の優しい笑顔を見ていると、ふとそんな昔のことを思い出した。

お金はもちろん大切だ。
家族が生きていくためには必要だ。

でも...
きっとお金より大切なものもある。
俺はそう信じている。

そして今のPEACEisがあるのは、この決断をしてくれたシルベスタと、彼の妻がいてくれたからだ。
本当にありがとうございます。
心の中で何度も頭を下げた。
 

遊園地に入ると、シルベスタはさっそく子どもたちに連れ回されていた。
気がつけばシルベスタは汗だくになっている。完全に日曜日のパパの家族サービスだ。

俺はそんなシルベスタを少し離れたテーブルに座って眺めていた。
手にはぬるいビール。
本当は冷たいビールが飲みたいけど、むしろ、この国ではぬるいくらいがちょうどいいのかもしれない。
そんなビールを飲みながら家族が楽しそうに遊んでいる姿を眺めている。
なんとも幸せな時間だった。
 
隣では、TAKUMAが子どもたちを笑顔で撮影していた。
俺はTAKUMAに言った。

「この光景を、しっかり目に焼き付けておいてくださいね。
俺たちがやろうとしていることは、この光景を、この国で当たり前にすることですからね」

TAKUMAが撮影を止めた。
俺らはいつまでも無邪気に走りまわる子どもたちを見ていた。
 

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戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 家族という答え 「お金じゃない」そんなことをいつもどこかで思っていた。みんなもきっとそうだと勝手に信じてた。PEACEisの想いがあれば一緒にやってくれるんじゃないか。
そんな自分勝手...
15/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
家族という答え
 
「お金じゃない」
そんなことをいつもどこかで思っていた。
みんなもきっとそうだと勝手に信じてた。
PEACEisの想いがあれば一緒にやってくれるんじゃないか。
そんな自分勝手な妄想があった。
だからこうやってお金の話になると俺はいつも何も言えなくなる。
 
しばらく沈黙したあと、シルベスタが言った。

「ヒロさん、少し返事を待ってもらえますか?
妻と話します。家族のことだから妻の意見も聞かなくてはいけません」

「もちろん、待つよ」
そう答えた。
本当は...
なんなら答えなんて出さなくてもいい。
そうしたらずっと一緒にやっていけるじゃん。
そんなことまで心の中では思っていた。
口には出さなかったけど。
心の中の俺はなんて女々しくて、ずるい男なんだろうと思った。

 俺には、俺の夢がある。
でも彼には彼の人生がある。
シルベスタには家族がいる。
守らなければならない生活がある。
そんな当たり前のことを俺はわかっていたはずなのに。
それでも「行かないでくれ」と思ってしまう自分がいた。
情けなかった。
また自分で自分が嫌になった。
 

数日後、「今後の仕事についてですが……」
シルベスタが切り出した。
できれば聞きたくなかった。
でも仕方がない。聞くしかない。
俺は黙ってシルベスタの言葉を待った。
 
「今後もPEACEisにお世話になります」
「え?!」
思わず声が出た。
驚きを隠すことができなかった。

「なんで?」その理由が俺には分からなかった。
シルベスタは少し照れくさそうに笑った。
 
「いや〜妻に言われましたわ。
『あなたは、この国のために活動するPEACEisとヒロのために働くって決めたんでしょう?あなたも本当は続けたいんでしょう?そうでしょう?応援するから続けなさい』って」
 

そして、今、目の前にはそのときのシルベスタの妻がいる。
相変わらず笑っていた。
「お元気でしたか?」
あの頃もきっと彼女は家族のことを考えていた。
そして、今も家族を支えている。

俺は彼女の笑顔を見ながら、あのときのことを思い出していた…
 
 
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〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 夢の値段 その日、みんなとは遊園地の前で待ち合わせをした。久しぶりに会ったシルベスタの子どもたちはびっくりするくらい大きくなっていた。「こんなに大きくなったら、この遊園地なんてもうつま...
14/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
夢の値段
 
その日、みんなとは遊園地の前で待ち合わせをした。
久しぶりに会ったシルベスタの子どもたちはびっくりするくらい大きくなっていた。

「こんなに大きくなったら、この遊園地なんてもうつまらないんじゃないの?」

「みんな、ヒロさんに会いたいんですよ」
それはシルベスタのリップサービスだったのかもしれない。
それでもこうしてみんなが来てくれて、久しぶりに顔を合わせることができた。
それだけで俺は嬉しかった。
 
警察官でもあるシルベスタの奥さんにも笑顔で挨拶をする。

「お元気でしたか?」

彼女のその笑顔に俺はこれまで何度救われてきたことだろう。
シルベスタの家族には本当に頭が上がらない。
特に彼女には。
そんなことを思いながら、ふと昔のことを思い出した。
 

まだシルベスタと一緒に仕事をするようになって半年くらいしか経っていなかった頃のことだ。
ある日、シルベスタが少し言いにくそうに俺に話しかけてきた。

「実は……
以前から希望を出していた国際NGOから正式なオファーをいただきました」

シルベスタのように優秀な人材は、この国ではもちろんニーズがある。いろいろなところから声がかかる。
特に国際機関や国際NGOは高収入ということもあって人気が高い。ただすでにポジションが埋まっていることがほとんどでそう簡単には入れない。
だからすぐに働けるわけではなくてもまずアプライしておく。試験を受け、面接を受け、ポジションに空きが出るのを待つ。

シルベスタも、ずいぶん前から希望していた国際機関にアプライしていた。
そこからようやく雇用の正式な通知が届いたという。

もちろん俺としては残ってほしかった。
これからもシルベスタの力が必要だった。

でも...

今のPEACEisにはまだ彼に十分な給料を払えるだけの力がなかった。
そんな俺が彼を引き止めることなんてできない。
そんなこと俺にもわかっていた。
 
「どうしたいの?」そう聞いた。
シルベスタは少し申し訳なさそうに答えた。

「本当にごめんなさい。ずっと希望して、アプライしていた職場なんです。自分の得意分野も活かせるし。
……何より給料がすごく良いんです」
 
「そうだよね」
そう言うしかなかった。

やっぱりお金を稼ぐことは大切だ。当たり前のことだ。
明日を生きるためにはお金が必要だ。

俺はなんだか自分のことが恥ずかしくなった。
いつまでも夢見る夢子ちゃんみたいに、夢ばかり追いかけている俺はお金というものに無頓着すぎていた。
 
 
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戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 感謝と遊園地 バンギに来たら必ず行く場所がある。
バンギに唯一ある遊園地だ。
……いや、遊園地と言っていいのかどうかも、正直よくわからない。
きっと皆さんが想像する「遊園地」を悪い意味...
13/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
感謝と遊園地
 
バンギに来たら必ず行く場所がある。
バンギに唯一ある遊園地だ。

……いや、遊園地と言っていいのかどうかも、正直よくわからない。

きっと皆さんが想像する「遊園地」を悪い意味で遥かに超えてると思う。
乗り物も少ない。設備も決して立派ではない。
日本の遊園地と比べたら、そりゃもう、とんでもなくしょぼい。

それでも…

俺はなぜかここが好きだ。
だからバンギに来ると、いつもシルベスタの家族を連れてくるという名目でここへやって来る。
たぶん本当は俺自身が一番楽しみにしているのかもしれない。
そんなふうにこの遊園地に初めてシルベスタの家族を連れて来るようになったのは、ほんのちょっとしたきっかけだった。
シルベスタと、その家族への感謝。
それが始まりだった。
 
この国に限ったことではない。
戦場で外国人と一緒に行動するということはローカルの人間にとってとても危険なことだ。
大きなリスクを背負うことになる。
政府、軍、秘密警察、そして、周囲の一般市民。
常に監視される。
外国人と一緒にいるというだけで様々な疑いの目を向けられる。

何か問題が起きれば、まず最初に疑われる存在になることだってある。

さらには「外国人と一緒にいるんだから、きっとたくさん金をもらっているんだろう」
そんな嫉妬を受けることもある。
そしてそれが根も葉もない噂に変わり、ときには命まで狙われる。
 
それでもシルベスタは俺と一緒に仕事をしてくれている。
そんな彼を、もし俺が何かに巻き込んでしまったら、俺はその責任を本当に果たすことができるのだろうか。
いつもそう考えている。
だからこそ俺自身がそのリスクをきちんと理解しなければならない。

俺が危険を承知で動くことと、シルベスタを危険に晒すことはまったく別の話だ。

シルベスタやその家族を危険に晒さないこと。

それだけは何よりも優先しなければならない絶対に避けなければならないことだ。
戦場で外国人の俺が背負うリスクと、この国で俺と一緒にいることでシルベスタが背負うリスクは同じように見えて実はまったく違う。
だから俺は、彼と仕事をする以上、その違いを絶対に忘れてはいけないと思っている。


そんなことを考えているが故に俺が、毎回シルベスタの家族を連れて来る場所がここなのである。

バンギ唯一の遊園地。

せめてここでは何も考えずに笑っていてほしい。
子どもたちには。そして、シルベスタにも。きっとたぶん俺自身も。

戦場にもちゃんと笑える場所は必要なんだ。
 
 
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戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 いつかその扉の向こうへ ……来週の月曜日?俺はその頃にはもう出国する予定だった。
つまり今回は諦めるしかなかった。まただ。
また今回も大統領に会うことができなかった。とことんトゥアデラ...
11/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
いつかその扉の向こうへ
 
……来週の月曜日?
俺はその頃にはもう出国する予定だった。
つまり今回は諦めるしかなかった。
まただ。
また今回も大統領に会うことができなかった。
とことんトゥアデラ大統領とは縁がないらしい。
ここまで来たのに。
大統領の家まで来たのに。
それでも会えない。

苦笑いするしかない俺をクレヴァーが励ましてくれた。
「ここまで来ることができただけでも、大きな一歩だ」

「次回、ヒロが来る時には、きちんとアポイントを取って、大統領と会談ができるように用意しておく」
その言葉が本当にありがたかった。
クレヴァーには感謝しかない。
まさかここまでしてくれるとは思わなかった。
そして、ここまで出来る人だとも正直思っていなかった。
 
今回のことで一つだけ確かなことがある。
PEACEisの想いは少しずつではあるけれど確実にこの国の中へ広がっている。
これまで出会ってきたたくさんの人たち。
一人ひとりとの出会いが少しずつ次の扉を開いてくれている。
だからこそ俺は、その流れの中で、自分らしいリズムを刻んでいきたいと思う。
大切なのは時間をどれだけ使ったかじゃない。
その時間が濃かったのか、薄かったのか。
俺にとって一番リズムを崩してしまうのは薄い時間を過ごすこと。

だから毎日、貪欲に濃い時間を過ごそうと足掻いている。
たとえ結果が出なくてもいい。思い通りに進まなくてもいい。

クレヴァーの言う通り、今は焦る必要なんてない。
きっと大丈夫だ。そう信じている。

それでも...
 
車に乗り込み、大統領邸を後にしながら、心のどこかで何度も繰り返していた。

「またか……」

10年越しの扉はまだ開かない。
でも不思議と今度は「いつか必ず開く」そんな気がしていた。
 
 
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〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 扉の手前で クレヴァーの車で大統領邸に向かう。
大統領と会談できるのなら、公式だろうと非公式だろうと関係ない。
それになんだか非公式のほうがPEACEisっぽくていいじゃないか。
しか...
10/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
扉の手前で
 
クレヴァーの車で大統領邸に向かう。

大統領と会談できるのなら、公式だろうと非公式だろうと関係ない。
それになんだか非公式のほうがPEACEisっぽくていいじゃないか。
しかも大統領のお家で会えるなんて最高じゃん!
そう思ったら、なんだかさらにワクワクしてきた。

大統領の私邸とはいっても、もちろん完全なプライベート空間ではない。
そもそも俺にとっては初めて来るエリアだった。
この国に来てもう10年になる。
それなのにこれまで一度も足を踏み入れることのできなかった場所だった。
 
入口には軍のセキュリティが配備されていた。
周囲には戦車や装甲車。
そして至るところに兵士がいる。

さすがに緊張感が違う。

最後のセキュリティチェックを受けた建物の中でしばらく待たされることになった。
ここから先はカメラはもちろん携帯電話も持ち込むことができない。
すべて預けなければならなかった。
実は俺、大統領に会えたらせめて一枚くらいポートレートを撮らせてもらおうと思っていた。

写真家としては当然そう思う。
だからちょっと残念だった。

「大統領と会って、写真を撮れないなんて……」
そんな顔をしていたのだろう。
クレヴァーが笑いながら言った。
「焦るな。今回は、ただの顔合わせだと思ってくれたらいい。一度会えたら、次回からはもっと自由に動けるようになるから」

なるほど。そう言われればその通りだ。
 
それにしても...

あれだけ急いでスーツに着替えて、準備して、ここまで来たというのに、俺たちはすっかり足止めを食らっていた。
4人で待機していると次から次へと関係者がやって来た。そのたびに
「目的は?」という面談が始まる。

まあ、そりゃそうだ。
よく考えれば、俺たちはアポ無しでここまで来ている。
いくらクレヴァーが繋いでくれたとはいえ、大統領の私邸だ。簡単に通れるわけがない。

ここはもうすべてクレヴァーに任せることにした。
 
そして、しばらくして結果が出た。

「今日は会うことができない。
来週の月曜日に、改めて来るように」
……
 

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戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 大統領の家へ クレヴァーはPEACEisのサイトにアップしてある動画を見た。それは以前、国営テレビに出演してPEACEisのプロジェクトについて話したときの動画だった。それを見たクレヴ...
10/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
大統領の家へ
 
クレヴァーはPEACEisのサイトにアップしてある動画を見た。
それは以前、国営テレビに出演してPEACEisのプロジェクトについて話したときの動画だった。
それを見たクレヴァーは「ヒロを大統領に会わせたい!」
そう思ったらしい。

そして俺もそのとき初めて知った。
クレヴァーは、彼の立場上、政府や大統領とも直接つながっていたのだ。
 
こうして今回の会談が一気に動き始めた。

準備を終えるとクレヴァーと合流した。
そして、そのまま車で大統領邸へ向かった。

今回の会談には少し変わったところがあった。
なんと公式会談ではない。非公式の会談だった。
実はこれもクレヴァーが考え出してくれたウルトラCだった。

正式な会談にしようとすれば、大統領の公務や警備など、いろいろな条件が絡んでくる。
当然、調整にも時間がかかる。
そしてそうした手続きを進めるにはどうしても莫大な費用が必要になることもある。

だったら...

「もっとシンプルに、大統領に会ってもらえばいい」

それがクレヴァーの考えだった。
だから、非公式。
そして、その場所が大統領邸。

つまり大統領のお宅に行って大統領に会う。
なんだか急に話が身近になった。
でも考えてみれば不思議な話だ。
俺はこれまで、この国の大統領に会うために、何度も何度も動いてきた。
政府関係者に会い、大臣に会い、情報機関の人間に会い、さまざまなルートを探してきた。
それでも辿り着けなかった。
それが今「じゃあ、大統領の家に行きましょう」ということになった。

人生というのは本当にわからない。
 
スーツ姿で車に乗り込んだ。
いよいよ大統領の家へ向かう。

長かった。本当に長かった。

でも…
このときの俺には、まだ知る由もなかった。
 

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戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 突然開いた扉 「ヒロさん!すぐにスーツに着替えて、準備をしてください!」
朝からまたシルベスタから突然の電話だった。

「なんだよ、突然?どうせまた、そんな大したことでもないんだろう?...
09/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
突然開いた扉
 
「ヒロさん!すぐにスーツに着替えて、準備をしてください!」
朝からまたシルベスタから突然の電話だった。

「なんだよ、突然?
どうせまた、そんな大したことでもないんだろう?」
いつものように、少し軽く返した。
 
「大統領との会談が決定しました!」

「……え?」
 
一瞬、言葉が出なかった。朝から、度肝を抜かれた。
そして俺の頭の中では次々と言葉が湧いてきた…

まさかこんなに急に大統領との会談が決まることなんてあるのか?しかもTAKUMAはまだこの国に来て1週間ほどしか経っていない右も左もわからないきっと本人だってこの展開にまだ頭が追いついていないんじゃないだろうか、ん?待てよ、もしかして...TAKUMAってラッキーパーソンなんじゃないか?俺はいったい今日までどれだけの時間を費やしてきたんだろう、どれだけの人に会いどれだけ交渉を重ねてきたことか、それでももう少しというところで何度も叶わなかった大統領との会談、それがTAKUMAが来てわずか1週間で突然目の前に現れたこのチャンス…
 
シルベスタと合流すると今回の経緯を聞いた。

やっぱり?!
TAKUMAはラッキーパーソンだったようだ。
きっかけは、先日TAKUMAにエコバンク代表のクレヴァーを紹介したことだった。

そのときTAKUMAが渡した名刺にはPEACEisのウェブサイトへ飛ぶQRコードが載っていた。
後日、クレヴァーがたまたまそのQRコードを読み取ってサイトを開いた。
そこでこれまでのPEACEisの活動とこれからの展望を知った。
 
「本当に感動した!ヒロにそれを伝えたい!」
そう思ったクレヴァーはすぐにシルベスタへ連絡した。

もうすっかり遅い時間だったにもかかわらず、そのことを伝えるためだけに、わざわざ俺に会いに来てくれた。
 
クレヴァーとはもうずいぶん長い付き合いになる。

PEACEisの現地法人を設立したとき、法人口座の開設をエコバンクにお願いした。
そのとき担当してくれたのが、クレヴァーだった。
それからは銀行関係で何か問題が起きれば力になってもらった。特に問題がなくても、近くまで来たときには彼のところへ顔を出すようになった。週末には一緒にご飯を食べたり、飲みに行ったりもした。
それなのに...
PEACEisが一体何をやっているのか今までちゃんと知らなかったとは!(笑)

どうやら俺たちはかなり長い付き合いをしていたのに、肝心なところをお互いに知らなかったらしい。
 

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〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 まだ名前のない未来 養鶏場を一通り見せてもらった俺はマーシャルに言った。
「少し見ただけでも、これだけの改善点がある。ということはまだまだうまくやれる可能性があるってことだね」
マーシ...
08/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
まだ名前のない未来
 
養鶏場を一通り見せてもらった俺はマーシャルに言った。
「少し見ただけでも、これだけの改善点がある。
ということはまだまだうまくやれる可能性があるってことだね」
マーシャルは頷いた。
そして現場責任者ともう一度情報を整理して、改善のために一つひとつ手を打っていくという。
 
もちろんダメ出しばかりだったわけじゃない。
中には「へー!これはいい!」と思うアイデアもあった。
むしろ、うちの養鶏場でも取り入れたいって思えるものもいくつかあった。

「これ、うちでもやってみたいよ」
そう伝えるとマーシャルも嬉しそうに笑った。
 
気がつけば、俺たちは互いの養鶏場の話をしながら、かなり長い時間を過ごしていた。
教える側と教えられる側。
そんな関係ではなかった。
お互いに持っているものを出し合っていた、とてもいい時間だった。
 
帰りの車の中で考えていた。
マーシャルとリチャードとアリュー。

この3人をどういう形で一緒にすることができるだろう。
今はまだ何も思いつかないし、具体的な形もない。
だけど...

きっと、彼とは一緒にやれる。

そして彼らが一緒になればきっと大きな力になる。
なぜだかわからないけれど俺にはそんな確信があった。
 
神様は幸せそのものをくれるわけじゃない。
でも幸せになるための材料を時々そっと置いていってくれるんだ。
 
「導いてくれる人を待っていてはいけません。あなたが人々を導いていくのです」マザー・テレサ
 
もしかしたら、俺たちは誰かに導いてもらうために、ここに来たんじゃない。
自分たちの足で歩きながら、次の誰かが歩き出せる道を少しずつ創っていくためにここにいるのかもしれない。
 

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戦場取材記より
〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜 手のひらにしみついた経験 さっそくマーシャルの養鶏場を見せてもらうことになった。場所はバンギ郊外。単純な距離だけで言えばPEACEisの養鶏場よりずっと近い。
ところが実際に車で向かっ...
07/10/2026

戦場取材記より

〜中央アフリカ共和国編 Vol.12〜
 
手のひらにしみついた経験
 
さっそくマーシャルの養鶏場を見せてもらうことになった。
場所はバンギ郊外。
単純な距離だけで言えばPEACEisの養鶏場よりずっと近い。
ところが実際に車で向かってみるとどんどん山の中へ入っていく。
その道はほとんど整備されていない。
ガタガタの山道を進んでいくと距離的には近いはずなのに、PEACEisの養鶏場へ行くよりもずっと時間がかかった。

養鶏場を実際に運営してみて、俺たちも痛感したことがある。
「整備された道は絶対に必要だ」ということ。
ひよこや飼料、機材などを現場へ運ぶとき。
そして育った鶏を販売先へ届けるとき。
道が悪いということは単純に不便なだけではない。
場合によってはそれだけでビジネスそのものが成り立たなくなる。
 

養鶏場に到着すると、マーシャルが設備や出荷前だという鶏たちの飼育環境を見せてくれた。

俺は気になるところがあるたびに
「あれは?」
「これはどうしてるの?」
「ここは大丈夫?」
次から次へと質問した。

現場にはマーシャルの共同経営者がいて、責任者としてすべてを管理しているもう1人の男がいた。
質問にはその彼が答えてくれた。
でもその答えは俺にとって満足できるものではなかった。

もちろん俺だって養鶏の専門家じゃない。ド素人だ。
偉そうなことを言える立場じゃないことくらい、自分でもわかっている。

それでも...

ここも気になる。
あそこも気になる。
目に入ってくるものがどうしても気になってしまう。

これはきっとリチャードやアリューたちと一緒に何度も何度も試行錯誤してきたからなんだと思う。
そこで身についたものはいつの間にか俺の中に染み込んでいた。
それは実際の現場で失敗し、考え、やってきたからこそ身についたノウハウだった。
 

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住所

自由が丘1-3/2
Meguro, Tokyo
1520035

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木曜日 11:30 - 21:00
金曜日 11:30 - 21:00
土曜日 11:30 - 21:00
日曜日 11:30 - 21:00

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