18/03/2026
太古と現代をつなぐ新たな絵画の地平
水島篤の恐竜日本画、福山へ
恐竜を題材に日本画の新たな可能性を切り拓く若手作家・水島篤(みずしま・あつし)氏の個展が、3月18日から23日まで広島県福山市の天満屋福山店美術ギャラリーで開かれる。同市では初の開催となる。全国の百貨店の中でも質の高い美術企画に定評のある天満屋においても、今年注目の企画の一つと言えそうだ。
水島氏は1990年東京都生まれ。東京藝術大学日本画専攻を卒業後、恐竜という普遍的なモチーフを、日本画の伝統技法である岩絵具や余白表現を用いて描き出す独自の作風で注目を集めてきた。
2022年、銀座三越本館ギャラリーでの地元百貨店初個展では作品が完売し、一躍脚光を浴びてブロとしての活動を本格化。その後も寒作ながら着実に発表を重ね、昨年には代表作60余点を収録した作品集を芸術新聞社から刊行している。
恐竜という題材は迫力や物語性が先行しがちだが、水島作品の魅力は、そこに静謐さと詩情を同居させている点にある。太古の生命を描きながら、画面に広がるのは時間の深淵や存在の気配であり、日本画ならではの素材感と構成力が、観る者の想像力を静かに揺さぶる。伝統に根ざしながらも現代的な感性を備えた表現は、新たな日本画像を提示している。
本展では新作を中心に、50号の大作を含む約20点余りを展示即売する。太古の生命への畏敬と、現代に生きる私たちの存在感覚とが交差する作品世界は、地域の美術愛好者にとっても新鮮な刺澈となるだろう。企画担当者は「百貨店ギャラリーだからこそ出会える、伝統と創造が結実した作家」と話す。
会期中の金土日には水島氏本人も来場予定で、作品への思いや制作の背景を直接聞く機会も設けられる。地方都市から発信される文化的な試みとしても期待が高まる展覧会だ。
水島篤
恐竜日本画の世界
2026年
3月18日水→23日日
福山天満屋
4階 美術ギャラリー
※最終日は午後4時閉場
直通電話 084-927-2521
作家来場
3月20日金・祝・21日田・22日日
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