19/03/2026
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「JO(畳)」
「 JO」は、一畳・二畳の“畳”を意味する名称である。本作は、日本の床座文化に根ざした「畳」から着想を得た家具である。畳は日本の暮らしにおいて欠かせない存在であり、もともとは空間の単位として用いられ、組み合わせ方によって自在に広がりを生み出すことができた。
また、時には寝具や座具、作業台としても使われるなど、多機能な家具として親しまれてきた歴史を持つ。私はその「自在性」に注目し、使用者の姿勢や目的に合わせて形が変化する家具として再解釈した。背もたれの角度を変えることで、ベンチにも、寝椅子にも、ベッドにも変化する。さらに、クッション内部には収納スペースを設け、限られた空間においても柔軟に使用できる設計とした。
構造面では、畳の基本構成である「畳表」「畳床」「緑(ヘり)」の三要素に着目している。特に興味深いのは、畳表と緑の関係性である。緑は、畳表の織り構造上、長辺の端部を美しく納めるために施されるものであり、その仕組みを木の構造として応用できないかと考えた結果、実際に“緑”を木材で表現した。これにより、畳の柔らかさの中に木の温もりが調和し、空間に新しい素材感と印象をもたらすことができた。
寸法は「団地間」の一畳サイズ(約1700mm✕850mm)を基準としている。このユニットを組み合わせることで、使用者は自由にレイアウトを変えることができる。例えば、茶室の四畳半のような空間を再構成することも可能である。使う人やシーンに合わせて形を変えるーー「JO」は、現代の生活に寄り添う新しい“畳家具”の提案である。
#家具デザイナー #畳 #木工